東京新宿生まれ。
漫画家の父親を持ち、幼い頃より絵だけは抜群に上手かったが、
働く母の姿を見て葛藤し、美術を捨てて一般の道に進むことを決意。
しかし高校で出逢った美術の先生に熱心に説得され、再び芸術の道に。
その後、美術大学を卒業するも一般の上場企業に就職。
10年勤務ののち、またしてもクリエイティブを目指して退社独立、現在に至る。
断絶の混在 藤本壮介の建築
Apr 28,2026
前々回、3/28にGRAND OPENした高輪ゲートウェイのNEWoMANについて考察しましたが、東京を散歩するという名目でリサーチをしていると、色々なことを感じます。
AIの登場により、またコロナ以前と比較して、人々のニーズは大きく変容し、それに応じて消費を促す側のやり方も大きく変わったなと。
背景にあるデザイン戦略も、大きく変化したと感じています。
その変化を如実に感じることができる1つの場所として、店舗があります。
銀座通りで人目をひくRで構成された白い外観
AIの登場により、ビジネスのやり方も劇的なスピードで変わりつつあります。
すべてにおいて正解「らしき」ものを瞬時に提示するAIを横目に、自分たちが時間をかけて導き出してきた答え、磨き上げてきたスキルは一体どうなっちゃうのだろうか、
社会にいるすべての人がそのように感じていることでしょう。
自分もそうですが。
しかし、その中でもAIに取って替えられないもの。
それが空間や建築、触れることのできる物理的な存在ではないかと思います。
言ってみれば、そこで得られる体験です。
AIで簡単に答えが出せる反動として、デジタル領域ではないところの物理的な価値が、どんどん強くなっていっている気がしています。
SNSによって体験の共有が可能になったことで、さらに加速している側面もあるでしょう。
すべてにおいて正解「らしき」ものを瞬時に提示するAIを横目に、自分たちが時間をかけて導き出してきた答え、磨き上げてきたスキルは一体どうなっちゃうのだろうか、
社会にいるすべての人がそのように感じていることでしょう。
自分もそうですが。
しかし、その中でもAIに取って替えられないもの。
それが空間や建築、触れることのできる物理的な存在ではないかと思います。
言ってみれば、そこで得られる体験です。
AIで簡単に答えが出せる反動として、デジタル領域ではないところの物理的な価値が、どんどん強くなっていっている気がしています。
SNSによって体験の共有が可能になったことで、さらに加速している側面もあるでしょう。
外観の壁をよく見ると石が混ざっている
提供側はもちろん、そこでの体験が記憶に残るようなデザイン戦略のストーリーを立てます。
エッジが効いていればいるほど、人の記憶に残る。
たとえばNOT A HOTELのような戦略。
AIによる答えとは異なる、物理的な体験を通して得られる、非日常が提供する価値。
逆に町中華など古い飲食店での体験も、同じようにAIでは作れない歴史という体験の価値がある非日常な場所なんですよね。
だから人が集まる。
AIの時代、物理的な価値は集客にとってなくてはならない戦略となっているわけです。
エッジが効いていればいるほど、人の記憶に残る。
たとえばNOT A HOTELのような戦略。
AIによる答えとは異なる、物理的な体験を通して得られる、非日常が提供する価値。
逆に町中華など古い飲食店での体験も、同じようにAIでは作れない歴史という体験の価値がある非日常な場所なんですよね。
だから人が集まる。
AIの時代、物理的な価値は集客にとってなくてはならない戦略となっているわけです。
100年前のビルの1階の一角に店舗はある
この春、銀座にできたJINSの新しいショップに行ってきました。
藤本壮介の設計による話題の店舗です。
藤本壮介が眼鏡の店舗を手掛けるということに、少し違和感もありつつ、外観の写真を見て興味を持ったのが最初です。
建築かと思ったら、ファサードとインテリアデザインだけの仕事のようです。
JINS初のグローバル旗艦店として作られた肝いりのこの店舗、教文館という本屋の隣にあります。
建物に教文館ビルという名前がついているので、教文館の自社ビルの一部を改装した店舗だと思われますが、以前この場所に何があったか思い出せません。
自分が銀座に勤務していた頃、教文館書店には何度も立ち読みに行きました。
当時、他にも本屋があったけど、今銀座の路面で営業している本屋はこの教文館のみという、、、、めちゃ悲しい状況です。
間口がめっちゃ狭くて、2階もあるけど、なんだかあんまり楽しい本がないちょっと暗いイメージがあります。
調べてみたら、キリスト教がやっている書店なんですね。
だから聖書とか売ってるだな。
この教文館ビルは、レーモンド設計で知られるアントニン・レーモンドが設計して、1933年に建ったもの。
100年近く前の建築です。
藤本壮介の設計による話題の店舗です。
藤本壮介が眼鏡の店舗を手掛けるということに、少し違和感もありつつ、外観の写真を見て興味を持ったのが最初です。
建築かと思ったら、ファサードとインテリアデザインだけの仕事のようです。
JINS初のグローバル旗艦店として作られた肝いりのこの店舗、教文館という本屋の隣にあります。
建物に教文館ビルという名前がついているので、教文館の自社ビルの一部を改装した店舗だと思われますが、以前この場所に何があったか思い出せません。
自分が銀座に勤務していた頃、教文館書店には何度も立ち読みに行きました。
当時、他にも本屋があったけど、今銀座の路面で営業している本屋はこの教文館のみという、、、、めちゃ悲しい状況です。
間口がめっちゃ狭くて、2階もあるけど、なんだかあんまり楽しい本がないちょっと暗いイメージがあります。
調べてみたら、キリスト教がやっている書店なんですね。
だから聖書とか売ってるだな。
この教文館ビルは、レーモンド設計で知られるアントニン・レーモンドが設計して、1933年に建ったもの。
100年近く前の建築です。
白い外観から一歩入るとすべて木の空間に
そんな歴史あるビルの1階にオープンしたJINSの基幹店。
まず外観はふわふわした雲のようなデザインになっており、目を引きます。
これは和、または和菓子をイメージしたものらしい(なんで和菓子??)
そこから店内に入ると、1種類の木材のみで統一された、まるで森にいるような木だけの空間。
和菓子と木で日本を表現してるんでしょうかね。
確かに客層はほとんど外国人。
プレリリースを読むと、大木を繰り抜いた中に店舗があることを意図したとありました。
当り前ですが、全部ウッディーな茶色のみの空間です。
まず外観はふわふわした雲のようなデザインになっており、目を引きます。
これは和、または和菓子をイメージしたものらしい(なんで和菓子??)
そこから店内に入ると、1種類の木材のみで統一された、まるで森にいるような木だけの空間。
和菓子と木で日本を表現してるんでしょうかね。
確かに客層はほとんど外国人。
プレリリースを読むと、大木を繰り抜いた中に店舗があることを意図したとありました。
当り前ですが、全部ウッディーな茶色のみの空間です。
地下はコンクリートむき出しの粗野な空間
1階が商品の展示スペース、地下は視力検査や商品受け渡しのフロアになっています。
地階はコンクリートの世界。
1階とまったく異なる空間です。
1階が木材を使用して丁寧に商品を見せる空間になっているのに対し、地下は粗野なコンクリートむき出しの荒々しい空間。
ビルの設計者であるレーモンドに敬意を払い、100年前の構造をそのままのカタチで残し、積極的に来客者に見せる意図があるのでしょう。
こちらは椅子もフロアも什器も、すべてグレーに統一されています。
地階はコンクリートの世界。
1階とまったく異なる空間です。
1階が木材を使用して丁寧に商品を見せる空間になっているのに対し、地下は粗野なコンクリートむき出しの荒々しい空間。
ビルの設計者であるレーモンドに敬意を払い、100年前の構造をそのままのカタチで残し、積極的に来客者に見せる意図があるのでしょう。
こちらは椅子もフロアも什器も、すべてグレーに統一されています。
階段エリアには名和晃平の巨大な現代美術
そして、1階と地下を繋ぐ吹き抜けの階段部分には、大阪万博で展示されていた名和晃平の現代美術が展示されている。
ここは真っ白なスペースになっています。
店内にギャラリーがあるかのような非日常。
外観はくすんだ白、1階の店内はブラウン、地下はグレー、階段は真っ白。
White, Brown, Glay.
3色しか使わない建築ボキャブラリー、
しかもその3つがそれぞれ独自の世界観を持っており、まったく干渉しない状況で、独立してそこにバラバラに存在していることが、この店舗の魅力でした。
関係性がなく、断絶している。
この断絶は店舗全体に見受けられ、眼鏡と現代美術、外皮と内部、新しさと歴史、木とコンクリート、繊細と粗野、柔らかさと硬質感、和とグローバル、それぞれが対立するようにぶつかり合っている構成がユニークで、魅かれるところです。
ロゴを使ったN.HOOLYWOODによるショップコートも味付けに一役買っている。
東京散歩は、色々な発見があってとても楽しい。
今日もきっと銀座のJINSは外国人で一杯でしょう。
ここは真っ白なスペースになっています。
店内にギャラリーがあるかのような非日常。
外観はくすんだ白、1階の店内はブラウン、地下はグレー、階段は真っ白。
White, Brown, Glay.
3色しか使わない建築ボキャブラリー、
しかもその3つがそれぞれ独自の世界観を持っており、まったく干渉しない状況で、独立してそこにバラバラに存在していることが、この店舗の魅力でした。
関係性がなく、断絶している。
この断絶は店舗全体に見受けられ、眼鏡と現代美術、外皮と内部、新しさと歴史、木とコンクリート、繊細と粗野、柔らかさと硬質感、和とグローバル、それぞれが対立するようにぶつかり合っている構成がユニークで、魅かれるところです。
ロゴを使ったN.HOOLYWOODによるショップコートも味付けに一役買っている。
東京散歩は、色々な発見があってとても楽しい。
今日もきっと銀座のJINSは外国人で一杯でしょう。





