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自分のルールを見つけよう

仕事
Apr 30,2020

皆さん、このような状況の中、毎日どのように過ごされていますか?

会社が休業だったり、営業しているけどリモートワークだったり、様々かと思いますが、きっと家にいる時間が増えていることでしょう。

外出自粛中なのに、代々木公園のベーグル屋は週末長蛇の列・・・
他社がどのような状況なのか、あまり知る機会はなく、TVのニュースで報道されている内容と、友人が勤めている会社の情報をその人に聞くくらいしか知る術はなく、社会全体のことについてはあまり把握ができませんよね。
サービス業の人は、会社が休業になってしまい、この1ヵ月1度も会社に行ってない人もいると聞きました(フリーのカメラマンやスタイリストも)
簡単に外出できる状況でもないし、1ヵ月を通して1日中家にいるなんて子供の時から現在まで、人生で1度も体験してこなかった状況ですよね。
自宅でリモートワークしている友人も多いですが、最初の頃はノリノリだったけど、もうそろそろ限界と言ってる人もいました。
特に1人暮らしの人は、1日誰とも話さない状態が続くってキツイだろうなぁと思います。
自粛要請が6月まで1ヵ月伸びるという話ですが、みんな大丈夫なのか心配です。
国に援助要請した上場企業26社の借入額が1,869億円(4/23時点) 主に観光、ブランダル、飲食、旅行関連企業が多い
うちの会社のことを話すと、3/26からリモートに切り替えて1ヵ月が経過しました。
今ほとんどのスタッフが自宅で働いています。
最初から全員一斉にリモートに切り替えたわけではなくて、リモートワークができるポジションのスタッフから順次切りかえていって、今は不要不急でない限り全員自宅でリモートワークで働いています。
でも、もちろん3/25以前からリモートを導入している企業はあったわけですが、その多くは大企業で(大きな会社に勤務する友人たちからも聞いていた)、ニュースではそのことばかり毎日報道していましたよね。
報道っていつもそうですが、大企業に関するニュースばかりで(東証一部上場の企業は国内企業全体の0.02%)、日本の99%は中小企業なのに、そこについてはスルーか、もしくはヒドイ環境をアピールする極端な紹介の場合が多く、さも大企業がデフォルトの状態のような報道ばかり。
僕もそれを見ていて、多くの会社がリモートをやっているものだと勘違いをしていました。

昨日テレビを見ていたら、全体の60%の企業がリモートワークはできないと回答していることや、リモートワークを導入している企業は全体の16%しかないことを知りました。
リモートワークしている人のインタビュー映像を毎日流していたのに、実態は大きく異なっていることに驚愕です。

以下のデータの差・・・
大企業の97.8%がテレワーク、中小企業は20%のみ
https://scan.netsecurity.ne.jp/article/2020/04/28/44047.html
https://scan.netsecurity.ne.jp/article/2020/04/13/43967.html
ユニクロは2500億売上減の予測(売上下方修正 上位10社) 2500億売上げが減っても。1000億の黒字を予測していることに愕然
このブログを見ている人の中で、クリエイティブや制作業務(特に紙のデザイン業務)に携わっている人もいるかもしれません。
デザイナーが在籍する制作会社には、共通の悩みがあるはずです。
制作用のマシンはサイズが大きくて、リモートには向いていないこと。
リモート期間中に自宅のマシンを使えば、セキュリティのリスクが高まること。
データの解像度が高いため容量が重く、クラウドのストレージは使っていないこと。
通常使用している社内の共有ファイルサーバへ自宅から接続できないこと。
(VPNで接続可能だが、そうするとうちの会社ではネットワークが落ちたりする現象が発生)
マシンやストレージ、VPN接続などはコストをかければ実現できますが、その費用を捻出することが難しいこと。
突発的な状況でリモートの環境を準備する時間はなく、デザイナーの現場の特性に加え、中小企業であればもちろん資金の問題もあるでしょう。
僕らもこれらにだいたい当てはまります。

セキュリティに関しては、デザイナーなど職種に関係なく、どの業種にも必ず存在するハードルです。
うちの会社ではセキュリティの観点から、個人が所有するPCの使用を禁止にして、会社のPCを各自が持って帰ってリモートに対応しています。
ノートPCを使用するポジションのスタッフは簡単でしたが、やはりデザイナーはマシンがネックです。
当初スタッフの自宅までタクシーでマシンを運搬することを考えましたが、普段撮影業務を担当しているスタッフの機転で、撮影用のロケバスを会社で手配して、住んでいるエリアごとに乗り合い便として対応しました。
同じ方面のスタッフ数人が同乗して、各自の自宅までロケバスでマシンを運搬。
これはよいアイデアでしたね。

あとで聞いたところ、制作会社の多くがリモートワークを行っていないようです。
友人のデザイン事務所もそうですし、大型カラープリンターの調整のために定期的に訪問してくる会社の人にもそう言われました。
リモートワークを考えていない企業60%の中に、制作会社が入っているのでしょうか。
確かに紙の仕事では、入稿前にプリンターでの紙の出力が必要になるので、その時だけは出社する必要があり、完全リモートはできないかもしれません。
うちも出力が必要な時だけは、頻度は高くないものの該当スタッフは出社しているようです。
※プリントアウト用のマシンを常時会社に設置
同じように、請求書を発行したり、郵便を受けたりする必要があるスタッフ部門は、その際に出社する必要があります。
このように、どうしても出社しなければいけないケース以外、クリエイティブをやっている制作会社でもリモートワークはできる。
感染リスクを下げるために人との接触を7割に抑えるためには、制作会社であってもリモートワークに切り替える以外、選択肢は多くないと思います。
久しぶりに会ったスタッフたちと会社の屋上でランチ
毎週テレビ会議を開いていますが、メンタル面のケア、特に1人暮らしのスタッフのことを考慮して、できるだけ1日1回は話すよう指示を各チームに出しています。
些細なことでも、人と話すことで気持ちが落ち着きますから。
そしてたまに出社した際に、リアルに人と話す機会があるとさらに落ち着く。
モニターではなく、対面でリアルに人と向き合って話すこと(距離は取ったとしても)の重要性の気づきがあります。

会社が休業になって毎日家にいる人はどうされているのでしょう?
新しいことにチャレンジできる機会と捉え、自分でルールを見つけて何か継続することを始めるのがよいと思います。
僕たちは毎日家にいますが、休みではありません。
家で働くことに慣れていない分、いろいろな気づきがあります。
仕事のスイッチが入らないストレスもあり、モヤモヤしたりしています。
こういう時、新しいルールを自分で見つけなければいけませんね。
この状況から抜けたあと、色々なことが変わっているはず。
自分のルールを見つけるのと同様、直面する状況に対応する準備を、今からすぐに始めなければなりません。

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松本知彦 Tomohiko Matsumoto

東京新宿生まれ。
漫画家の父親を持ち、幼い頃より絵だけは抜群に上手かったが、
働く母の姿を見て葛藤し、美術を捨てて一般の道に進むことを決意。
しかし高校で出逢った美術の先生に熱心に説得され、再び芸術の道に。
その後、美術大学を卒業するも一般の上場企業に就職。
10年勤務ののち、またしてもクリエイティブを目指して退社独立、現在に至る。

  • 趣味:考えること
  • 特技:ドラム(最近叩いていない)
  • 好きなもの:ドリトス、ドリフターズ、
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