談話室松本をリニューアルしました。
これまでの談話室松本はこちらからチェックできます

  1. top
  2. アメリカンカルチャーを体験する沖縄の旅

アメリカンカルチャーを体験する沖縄の旅

旅
Aug 04,2022

今年の夏休みは一足早く沖縄に行ってきました。

今まで久米島、宮古島、石垣島、小浜島、竹富島、西表島などなど、

離島は何度か訪れていましたが、本島には1度も行ったことがなく、初めての上陸です。

沖縄本島には素敵なアメリカンカルチャーが点在
事前に最近出たポパイの沖縄特集を買って読んだり、沖縄出身の人に聞いたり、旅行で行ったことがある人に聞いてみたり、少し調査しましたが、みんな言ってることが違っていて、これは島が結構広いからなんじゃないか?ということだけはわかりました。
具体的には南がいいという人と、北が良いという人に分かれる。
空港がある那覇周辺には首里城や国際通りなど、有名なスポットが点在。
あとはひめゆりの塔など、第2次世界大戦の沖縄戦の場所も南に集中しています。
(上陸したアメリカ軍に日本軍は首里城から南に追いつめられていったため)
北には世界最大級の水槽で有名な美ら海水族館。
自分が宿泊する場所は恩納村という島のちょうど真ん中あたりで、南の那覇、北の美ら海水族館、どちらも車で1時間くらいかかる場所でした。
車を停める場所に全部これがついてます。無骨なデザインが逆に良い
ということで、今回は島の真ん中あたりのスポットを中心に紹介したいと思います。
若い人はまったく知らないし、実感もないと思いますが、沖縄は1972年までアメリカが統治していました。
沖縄の通貨がドルだった時代があるんです。
そのせいで、アメリカンカルチャーがあちこちに残っています。
そのほとんどが50年前にオープンしたお店。
それがノスタルジックで、素敵なんですねー。

まずトップバッターは、沖縄にしかないファストフードA&W。
沖縄がまだアメリカだった1963年の創業です。
その中でも有名なのが牧港店のドライブイン。
この「ドライブイン」という響きがしびれますねぇ
最近ではほとんど聞かれなくなりました。
自分もはじめての体験です。
ここに限らず、店の敷地はだいたいがデカい!
このドライブインも敷地内に芝生のスペースがあり、屋外で食べられるテーブルと椅子がコンクリートで何席も作られていました。
多分60年代に作られたまんまなんでしょう。
なんと敷地内にプールもある(ここ遊園地か?)
イートインもできますが、車に乗ったまま注文が可能。
ドライブスルーではなく、ドライブインなので、車を駐車してから(20台くらい停められる)その横にあるインターホンを押して注文をすると、車までハンバーガーを歩いて持ってきてくれるスタイルです。
映画アメリカングラフティに出てくるメルズドライブインように、ローラースケートを履いたカワユイ女子が注文したものを運んできてくれそうな、なんとも胸キュンなドライブインなのです。
何とも言えない、強烈な味のroot beer
それに、アメリカンな巨大看板がサイコーの映えスポットとなっております。
自分が行った時もたくさんの女子が映え写真を撮りに来てました。
藤井風のPVの影響なの?
Back to the Futureみたいに、今にも「よぉーマクフライ」と話すビフが出て来そう。
ホントに映画のセットのようなナイスな場所
また名物ルートビアも色んな意味で忘れられない味。
名前にビアとついてますが、アルコールは入っておらず、炭酸飲料なんですけど、これ薬?みたいな強烈な味で、、、
ドクターペッパーに近いです。
病みつきになるとサイトには書いてあったんですが、自分もA&W那覇空港店でも注文して機内持ち込みで飲んでしまいました。
何ともナイスなスポット。まさにアメリカン
2つめはシーサイドドライブイン。
こちらのネーミングも最高ですね。
オープンは1967年。
沖縄がアメリカだった時代です。
その名の通り、目の前はビーチ。
24時間営業という表記がありますが、24時間営業はテイクアウトだけ。
通常は23時閉店なのですが、僕が行ったときはコロナで7時には閉店してしまってイートインは体験できませんでした。
スープが有名なんだけどねー。
ばかデカいネオンは遠くからでも見えます。
ガラス越しに店内の様子は見ることができたんですが、アメリカンな外観と相反して、内装は昭和の披露宴会場のような世界観w
昭和レトロな雰囲気が、アメリカンな外観とのギャップで、また魅力的でした。
こちらもA&Wよろしく、ネオンの巨大サインがカッコよく、店舗の敷地がめちゃデカい。
アメリカンカルチャーは車社会であることを実感します。
ここ映画のセット?
雨上がりの夜に行ったので、ネオンが水たまりに写りこんで、Stranger Thingsのような怪しくて不思議な雰囲気でした。
沖縄にはなぜかステーキ店がたくさんあるんですよ。
3つめはステーキハウス88。
創業は古く、1955年です。
沖縄に行くと、なぜかステーキ屋が多いことに気づきます。
なぜだろう?と思って調べてみたら、アメリカの統治時代に輸入牛の関税が低かったことに起因しているようです。
琉球では牛を食べる文化はなく、もともと沖縄に牛はいないとのこと。
これもアメリカ軍の兵士たちに、故郷を思い出してもらうために始まったビジネスなんですねー。
これは東京でも食べられますね。
最後は皆さんご存知ブルーシールアイスクリーム。
ここが一番古くて1948年オープン。
写真撮り忘れちゃいましたが、本店にはアメリカ統治時代、車が右側通行だった時代に作られた巨大サインがあります。
車からでも見える巨大な、そして今ではB級とも見えなくもないデザインの、でもハートフルで良い味出しているネオンサインという点は、これらの店舗に共通しています。
もしかしたら今の時代の感性にもびったりシンクロしているかもしれない。
でもやっぱり店内の内装はちょっと不思議な感じ。
簡素?シンプル?
東京にあるお店の内装とはまったく違う。
店の内装に限らず、建築もそうですが(特にお墓)
やっぱり大きな文化の違いを色々なところで感じます。
元々違う国だった、というのを町のあちこちに感じますね。
家の建築デザインのそうですし、マンションのビルの形にしても、建物をピンク色に塗る感覚など、
自分が生まれ育った場所とは大きく違っていることを感じます。
50年前のデザイン。ノスタルジックだけど時代にジャスト。自販機もgood
さて、これらの店舗は50年以上前、
パスポートがなければ沖縄に行けなかった時代に、駐屯していたアメリカ軍の兵士たちが故郷を想って始めた、あるいはアメリカ人向けに日本人が始めたビジネスです。
今、横須賀に行っても、福生に行っても、こんなにリアルにアメリカンカルチャーが残っている場所は少ないでしょう。
60年代のアメリカの文化が沖縄に残っていることに驚きます。
沖縄の美しいビーチリゾートもいいけれど、こうした他の都市にはない独自のカルチャーに触れるのは、とても面白い体験だと思いました。

ということで、沖縄の最初の記事はまったく海に触れず、食べ物、しかも沖縄料理ではなくて
アメリカンフードという内容になってしまいました 笑
でもこうした店舗に触れるとワクワクします。
カルチャー好きにはたまりません!
自分的には海よりこっちです!!!

もし沖縄に行くことがあったら、ビーチだけでなく、こうしたカルチャーにも是非触れてみてください。

SHARE THIS STORY

Recent Entry

松本知彦 Tomohiko Matsumoto

東京新宿生まれ。
漫画家の父親を持ち、幼い頃より絵だけは抜群に上手かったが、
働く母の姿を見て葛藤し、美術を捨てて一般の道に進むことを決意。
しかし高校で出逢った美術の先生に熱心に説得され、再び芸術の道に。
その後、美術大学を卒業するも一般の上場企業に就職。
10年勤務ののち、またしてもクリエイティブを目指して退社独立、現在に至る。

  • 趣味:考えること
  • 特技:ドラム(最近叩いていない)
  • 好きなもの:ドリトス、ドリフターズ、
    青山ブックセンター