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今日本で一番アツい場所はどこだ? その3

旅
Sep 15,2022

前回は福山からベラビスタを通って、しまなみ海道の起点である尾道までの道のりを紹介しました。

ベラビスタもU2もリノベーションが集客の要になっていて、とても興味深い施設でした。

空間=デザインがインサイトに成り得るという好例だと思います。

そうした新規の施設が他にも続々と出てくるのがしまなみ海道の面白さだなぁと感じた旅でした。

https://www.dig.co.jp/blog/danwashitsu/2022/09/-2-1.html

アマンの創業者が瀬戸内に仕掛けたホテル azumi setoda
尾道からしまなみ海道に乗って、3つ目の島、生口島(いくちしま)へ。
平山郁夫が生まれた島でもあり、島内には平山郁夫美術館があります。
この島は一部の間で今最大の話題になっているのです(自分だけ?笑)
それはアマンの創業者、エイドリアン・ゼッカが去年(2021年)、この島にホテルを作ったから。
ゼッカのことを話すと長くなりますが、プーケットのアマンプリを皮切りに(マジで最高のホテルです)類を見ない素晴らしいアマンホテルのシリーズを世界に数多く建築し、最後にはアマンを追い出されてしまったゼッカ。
今日本にある、アマントーキョーをはじめとする3つのアマンはゼッカがいなくなったあとに作られたもので、アマンのDNAは入っていません。
アマンが素晴らしかったのは、ゼッカが在籍していた2010年あたりまで。
築140年の日本家屋をリノベーション、庭が特に美しかった。
ゼッカの書斎をイメージして作られた部屋。元は茶室でした。
ゼッカが手掛けた生口島のazumi setodaは、築140年、塩で財を成した旧堀内邸をリノベーションしたものです。
建築は数寄屋作りで有名な、歴史を持つ京都の工務店 中村外二工務店から独立した建築家三浦史朗。
働いているスタッフは、僕も以前宿泊したことのあるアマンの1つ、バリ島のアマヌサで働いた人が複数いて、伊勢志摩にあるアマネムのGMを務めた女性の部下たちだったこともあり、共通の楽しい会話ができました。
プランに関わっているのは、東京兜町にある、日本で最初に建てられた築97年の銀行をリノベーションした話題のホテルK5を手掛けた岡 雄大。
施設のロゴやグラフィックは、多くのホテルのグラフィックを担当するアートレスが手掛けています。
苔の生えた庭が素敵だった。
Azumiの向かいに建つ銭湯&ホテルのyubune
合わせて、azumiの向かいには別棟が建っています。
去年azumと同時にオープンした施設、銭湯&宿泊施設yubune。
自転車で訪れる人がお風呂だけを利用するのも可能で、かつ泊まれる施設となっています。
U2と同じく部屋に自転車を入れて宿泊が可能。
グラフィックはazumi同様アートレスが手掛けています。
部屋にはMOHEIMのカトラリー、バルミューダのケトル、でもテレビはありません。
もうこれからのホテルには、テレビは必要ないかもしれませんね。
自転車でやって来ても利用できるサウナがウリだと思います。
ブルーのモザイクタイルが美しい銭湯でした。
吹き抜けになっているお風呂は真っ青なタイル。
日替わりで男女の湯が替わりますが、青いタイルの湯船の方がオススメです。
美術家のミヤケマイが描いた瀬戸内の情景が壁面一杯に。
よかったですね。
湯船から1度屋外に出て、サウナへと至る導線設計もよいと思いました。
屋外に休憩できる椅子が設置されてます。
サウナはトレンドですから、自転車で来てここでサウナを利用する人も多いんじゃなかろうかと思いました。
奥が築140年の蔵、手前がホテルsoil
同じ生口島にもう1つ。
こちらは蔵をリノベーションした施設とセットで建つホテルSoil setoda。
シャワー、トイレは共有で、ワーケーションにぴったりな施設です。
かなりイマドキなので、若い人が軽量な荷物を持ってサクっと行って泊まるのにはベストだと思います。
目の前が海なので、部屋の窓からベストビューが毎朝毎夕見れますよ。
1階のカフェのご飯も美味しい。
ブルータスの特集「人生を変える一泊旅」に掲載されていたホテルです。
尾道駅の中で、オレンジジュースの専門店も運営していて、そちらもお洒落。
インスタ女子のマストなスポットです。
行ったことはありませんが、東京日本橋でPARkLETというパン屋も運営しているみたいです。
1階が食堂兼カフェ、2階がホテルの客室です。
グラノーラの朝食はなかなか美味しかった。
Soilを経営する会社が、すぐ近くにこれまた大きめの古い家屋をリノベーションしたシェアオフィスを作っていました。
宿泊者は自由に使える施設とのことですが、僕が行ったときはリノベの工事の真っ最中。
ウェグナーのYチェアがずらっと並んでました。
またこれができたら人が集まることでしょう。
すぐ近くには平山郁夫の描いた国宝のお寺 向上寺があります。

いやぁ色々な仕掛けがあって、尾道から3つ目の島、生口島が今アツいです。
しまなみ海道の中でも一番アツい。
今後もっとアツくなると思われます。アチッ。
とても素敵な体験ができました。

次回の記事では、しまなみ海道のもう少し先の島まで行ってみましょう。
つづく

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松本知彦 Tomohiko Matsumoto

東京新宿生まれ。
漫画家の父親を持ち、幼い頃より絵だけは抜群に上手かったが、
働く母の姿を見て葛藤し、美術を捨てて一般の道に進むことを決意。
しかし高校で出逢った美術の先生に熱心に説得され、再び芸術の道に。
その後、美術大学を卒業するも一般の上場企業に就職。
10年勤務ののち、またしてもクリエイティブを目指して退社独立、現在に至る。

  • 趣味:考えること
  • 特技:ドラム(最近叩いていない)
  • 好きなもの:ドリトス、ドリフターズ、
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