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SPECIALS そしてサブカルチャーの逆襲

音楽
Apr 10,2017

先日、イギリスから来日したSPECIALSのライブに行ってきました。

10代から何十回も聞いてきた曲を目の前で次々と演奏してくれて、嬉しかった!懐かしかった!

ステージの前で踊りまくって、汗びっしょりになってしまったのでした。

一緒に行ったリンタロも、周りの大人たちが踊りまくるライブは初体験。笑

LONSDALEは英国音楽のバイブルのようなブランド
SPECIALSは、スカ専門レーベル”2トーン”の代表的バンド。
Selector、Madness、Beatなど、70年代後半から80年代にヒットを飛ばしたバンドが多く所属していたレーベルです。
2トーンとは、白と黒=白人と黒人のこと。
ジャマイカからの移民が多いイギリスでは当時、黒人への差別が社会問題になっており、各地で暴動が起きる状況でした。
SPECIALSの曲には、そんな状況を反映し、社会的なメッセージも含んでいますが、ジャマイカで生まれたスカをベースにした、誰でも踊れる楽しいダンスミュージックになっています。
僕は”Rat Race”という曲が大好き。
当日ライブでは、ボブ・マーリーの曲のカバーもやっていました。
テリーホールの歌も良かった。SPECIALS楽しかったなぁ
SPECIALSが登場した1979年は、SEX PISTOLSのパンク旋風直後。
60年代、若者たちの社会現象だったModsの多くは、スキンズというより過激なグループに変貌を遂げていました。
SPECIALSはModsとスキンズの中間のような存在です。
ライブに行って驚いたのは、会場に来ていた人たちに、このスキンズがたくさんいたこと。
普段、東京ではほとんど見かけませんが、まだまだたくさんいるんですね。
会場で見た彼らのファッションも、暴れ方も懐かしいというか、、、80年代リバイバルでした。笑

スキンズの特徴的なスタイルは、
短く刈り込んだスキンヘッドにデニム、靴はドクターマーチン、英国製ベンシャーマンのシャツにサスペンダー、Baracuta G9、またはMA-1(80年代から)と言ったところでしょうか。
ジャケットやスーツを着て、服とレコードにお金をつぎ込んでいたModsとは異なり、スキンズは自らワーキングクラスを主張するフーリガンのルーツのような存在です。
Modsから派生したスキンズですが、志向性は異なるものの、双方が愛用したマストアイテムがあります。
それが”Fred Perry”(フレッドペリー)、そして”LONSDALE”(ロンズデール)。
“Fred Perry”は知ってる人も多いですよね。
胸に葉っぱの輪が刺繍されている、あのポロシャツのブランドです。
同じくポロシャツで有名なフランスのテニスプレーヤーのブランド、ラコステと同様、”Fred Perry”もイギリスで有名なテニスプレーヤーの名前です。

そして、これもまたかなり琴線に触れる話題なのですが、以前このブログでも紹介したロンドンの2人組”Art Comes First”が、いま“Fred Perry”とコラボしてコレクションを発表しています。
先週、そのプロモーションのために2人で来日していたようですね。
こいつがまたカッコいいのですが、”Art Comes First”も自らをMods、あるいはスキンズの友人たちに囲まれて育ったとインタビューで語っています。
ただのレトロやModsという狭い枠ではなく、そこに現代的な新しい解釈がされているというのがポイントです。
なんだか最近、あちこちで80年代のサブカルチャーが復興している気がしてなりません。

”Art Comes First”の記事はこちら
(https://www.dig.co.jp/blog/danwashitsu/2017/01/1.html)
Art Comes Firstが発表するFred Perryがカッコいい。
現代のサブカルチャークリエイティブスタイルとでもいうのでしょうか
映画”さらば青春の光”の主人公ジミー、オアシス、ポール・ウェラー師匠もご着用。
“LONSDALE”は、確か以前はロンドンのカーナビーストリートにショップがあったと思うのですが、数年前に行ったらもうなくなっていました。
まだブランドが存続しているのかはナゾです。
原宿の竹下通りの先にも以前ショップがあったのですが、なくなってしまいましたね。
元々はボクシングのウェアを提供するスポーツブランドですが、SpecialsなどModsが着用したことで、その筋の若者に浸透していきました。
上はモハメッド・アリ。70年代にはSPECIALSのドラマーが着ています。
80年代のポール・ウェラー。右下はThe Whoのvocalロジャー・ダルトリー。
“Fred Perry”と”LONSDALE”、この2つをさらに広く認知させたのは、ポール・ウェラーかもしれません。
80年代のJAM、90年代のスタイルカウンシル、ポール・ウェラーのスタイルを見てシビれた人はたくさんいるのじゃないでしょうか。
そんなわけで、自分も”LONSDALE”のTシャツが久々に着たくなり、探してみました。
横浜のショップが販売しているのを発見、速攻で買いました。
自分が20代の時に着ていたのと同じものです。
日本製ですが、ロゴのフロッキープリントも80年代を忠実に再現。
しかしこのTシャツ、オリジナルを忠実に再現しているようで、ピッチピッチなのです。
確かにポール・ウェラーもSPECIALSも着ている写真を見ると、サイズがピッチピチですよね・・・・
今のトレンドと随分違ってます。
“Art Comes First”がこっちもリブランディングしてくれないかなぁ。。

LoakeとSPECIALSの記事はこちら
(https://www.dig.co.jp/blog/danwashitsu/2017/01/2-2.html)

しかし、先日このブログで紹介した英国御用達のシューズブランド”Loake”にしても、ドクターマーチンにしても、自分はどこまで行くのか、自分でもよくわからなくなってきました・・汗
George Coxまで行ってしまいそうです。。
クラスの上も下も、高いも安いもなくなり、好きという感情のみで動いているような感じ。
どんどん80年代のサブカルチャーに戻っている気がします。
つい半年前までは、教科書通りに毎日スーツ着てたのになぁ。
おまけに先日、友人に頼まれてSEX PISTOLSのコピーバンドのライブまでやってしまいました。笑
マジでどこまで行くのでしょうか?笑
SEX PISTOLSのコピーバンド・・・生まれて初めてパンクをやりました。

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松本知彦 Tomohiko Matsumoto

東京新宿生まれ。
漫画家の父親を持ち、幼い頃より絵だけは抜群に上手かったが、
働く母の姿を見て葛藤し、美術を捨てて一般の道に進むことを決意。
しかし高校で出逢った美術の先生に熱心に説得され、再び芸術の道に。
その後、美術大学を卒業するも一般の上場企業に就職。
10年勤務ののち、またしてもクリエイティブを目指して退社独立、現在に至る。

  • 趣味:考えること
  • 特技:ドラム(最近叩いていない)
  • 好きなもの:ドリトス、ドリフターズ、
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