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デザイナー渋井直人に自分を投影・・・汗

映画
Aug 22,2019

今世間は映像分野では、天気の子、ロケットマン、そして特に全裸監督で話題は持ち切りだけど、今回はあえてこの話をしたいと思います。

「デザイナー渋井直人の休日」

躊躇しながらも購入したBOX
1年くらい前、テレビ東京で深夜に放送されていた番組です。
当時もリアルタイムで見ていて、面白いなぁと思ってました。
モテキとか、テレ東って深夜に面白い番組を時々やってますよね。
この番組の何が面白いかの前に、
・主人公渋井直人は52歳で独身
・職業はエディトリアルデザイナー
・ムサビの女の子が出てくる
・編集者やカメラマン、イラストレーター、スタイリストが登場
・奥渋にある近所の店がたくさん出てくる

これだけ自分に近い共通点があったら見ないわけにはいかない!
リアルタイムでたまに見ていたのですが、全編通しで見たいと思い、調べたんですが、アマゾンプライムでもNETFLIXでもやってない。
これは買うしか方法がない!
(TSUTAYAが家の近くになく、毎回遠くに借りに行くのが面倒・・・)
日本のTV番組のDVDを買うのは抵抗があり(古い番組は除く)買うまで躊躇して時間が経ってしまい、
でも仕方がないので、とうとうBOXを最近買いました。
渋井役は俳優生活40年で初めて主役を演じる光石研
テレ東のキャッチコピーは
「痛くて、でも愛らしい、中年おじさんのちょっぴり切ない日常と恋模様」
まぁ全12話中、前半は確かに主人公が甘酸っぱい想いを寄せる女子たちに、ことごとくコケにされるという展開で、ホントに悲しいくらい痛いのですが、男子ならこれに近しい経験は誰にでもあるでしょう。
自分も似たような苦い経験をたくさんしてきました。
純粋であるがゆえに起きてしまう齟齬、そんなに現実は甘くねーよってことです。
自分含め、モテない青春期を送った人なら、誰でもわかる感覚・・・。
でもそれがおじさんになっても変わらないのが男子たる所以、特にクリエイティブな職業を選んでいる人の悲しい性なのだと思います。
クリエイティブは妄想ですからw
アシスタントデザイナーはとてもいいヤツで、演技もgood。
あの子がこないだ好きだって言ってましたよってコーヒー屋のマスターに言われたことを信じて会いに行ったら、思い切りビジネスライクな対応をされたり(あるあるw)
編集者のお気に入りの女子に自宅で手料理を振舞う約束をしたものの、ノリノリで準備が完了したところでドタキャンされたり、(これもあるあるw)
小料理屋のおかみに想いを寄せるも同業のデザイナーとデキてるのを後で知るなど、、
中でも一番切ないのは、SNSで知り合った女子と初対面のデートで嫌われるエピソードかなぁ(あるあるあるw)
そんな渋井直人にも彼女ができるのですが、この彼女が純粋で常にポジティブ、渋井をいつも勇気づけてくれる、チョーいい子なんですよね。
それまでに出て来た、メリットないと判断すれば即座にビジネス対応するムサビの子や、キラキラ好きのインスタ女子とは正反対の存在。
彼女役を黒木華が演じているのですが、そのキャラクターがカワイイです。
特典DVDに黒木華のインタビューが収録されていて、素直でまっすぐな彼女役を演じるために工夫したことを語っており、なるほどアタマのいい人だなと思いました。
インスタグラマーのmiyukibeefはチャラい役だけど、内田理央は可愛い。
渋井さんの彼女を演じる黒木華は、演技がうまい。
そんなちょっと残念な渋井直人ですが、後半から話がどんどん面白くなってきます。
雑誌のリニューアルコンペに参加しないかと出版社から打診があり、このプロジェクトに向けてアシスタントと新しく入った社員とともに頑張ることを決めます。
提案までのアイデア出しや緊張感は、自分も何度も経験していることなので、より親近感が湧くシーンでした。
そこで新人たちが意外な力を発揮するのですが、それは本編を見てください。
新しく入社してきた社員たちは一癖も二癖もあり、、。
劇中では、アヒルストア、クリスチアーノ、ニューポート、麗郷などなど、近所の馴染みの店がたくさん出てきて、そこもかなりの親近感。
会社の忘年会をやった店もロケに出て来たり。
ムサビの学生は、川栄李奈が演じてますが、あんな学生いないだろってちょいクレームです。
美大の学生で、ビジネス対応できるくらいソーシャルの偏差値高い女子は、僕の時代にはいなかった。
でも今は、SNSを駆使してネットワークを拡げて、自分を引き上げてくれる相手を探す行為が当たり前みたいだから、美大にもそういう女子っぽい、というかあざとい女子も多く存在するのかな。
以前と違って、美大は今やどこも女子大化してるようですからね。
ブックレットとメイキング映像が付録で収録されてます
そんなわけで、是非レンタルで見てもらいたい「デザイナー渋井直人の休日」
オススメします。
モテない男子にはわかる!そして女子には微笑ましい、そんな内容です。
共感はありますが、女子からの仕打ちがあまりに痛いので、前半は見ていて大丈夫か?と思うのですが、後半のくだりからは面白くなってくるので是非!

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松本知彦 Tomohiko Matsumoto

東京新宿生まれ。
漫画家の父親を持ち、幼い頃より絵だけは抜群に上手かったが、
働く母の姿を見て葛藤し、美術を捨てて一般の道に進むことを決意。
しかし高校で出逢った美術の先生に熱心に説得され、再び芸術の道に。
その後、美術大学を卒業するも一般の上場企業に就職。
10年勤務ののち、またしてもクリエイティブを目指して退社独立、現在に至る。

  • 趣味:考えること
  • 特技:ドラム(最近叩いていない)
  • 好きなもの:ドリトス、ドリフターズ、
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