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クリエイティブにおける時間と品質の関係

仕事
Oct 10,2019

今年も決算が終わりました。

毎年この時のために頑張っていると言っても過言ではありません。

頑張った人に少しでも多く支払いたいし、これは企業の通信簿みたいなものだと思っています。

帝国データバンクに格付けされちゃうしね。。

伊東屋のペンにスタッフの名前を彫り込んでもらいました
以前このブログでも書きましたが、頑張った人は褒めてあげたい。
何かよい方法はないだろうか?
それがコンペを獲得した人への報奨制度であり、みんなの前で発表~表彰することでした。
今年もこのイベントを行っています。
今年はうちのクライアントである、伊東屋のペンに個人名を入れて渡しました。
皆さん、本当にお疲れさまでした。

今年は過去にない、とても大きな動きがありました。
2019年4月から働き方改革として、大企業の残業時間が法令化されたことです。
残業時間の上限を法律で規制する改革です。
違反した場合の罰則は、6ヶ月以下の懲役、または30万円以下の罰金。
電通問題もありましたが、これにより長時間労働は抑制され、知人が勤める上場企業などでは、毎日20時になると自動で電気が消されたり、真夏でもエアコンがストップして、強制的に帰宅させる施策が取られているようです。
中には脅して、残業しないことにしている会社もあるようですが。(これも知人の会社w)
まだまだやらなければならないことがあります
うちのクライアントの多くが大企業なこともあって、法令の効果があったのか、急な修正や夜の電話は、以前に比べてかなり減りました。
この法令が中小企業へ適用されるのは、来年2020年4月からとなっています。
日本の99%は中小企業ですから、ほとんどの企業はこれからという状況でしょう。
うちの会社では、中小企業への適用の前に、1年早く働き方改革を行いました。
色々な施策を打ち出して、全員の定時の退勤を促しています。

その結果、スタッフ全員の退勤の時間が早くなり、改革から半年で1日の残業時間の平均が30分以下という驚きの結果になりました。(2019年4~7月)
もちろん平均なので、詳細に見て行けば人によって凸凹しています。
しかしこの半年、1人も国が定める45時間のラインを超えていません。
ちなみにエン・ジャパンの調査によると全国の中小企業の残業時間は、20時間以上が半分以上とのことです。

そして売上は、前年度130%になりました。
これ、本当のことなんです。
働く時間を短くして、売上を上げることは不可能だという記事はたくさん見かけます。
でも今回うちの会社では、これを実現することができました。
理由はいくつか思い当たることがありますが、最大の理由はみんなの意識を変えたことにあると思います。
何度も繰り返し話し、コミュニケーションを取り、特にマネージャーたちには研修を行ったり、認識を変えてもらう試みを行いました。
うちのスタッフは、良い意味でも悪い意味でも真面目なので、法令だということに敏感に反応し、それを守ろうという意識が生まれたのは確実だと思います。
あと、クライアントである大企業が先に導入したことで、こちらに来る修正依頼の仕方が以前とは変わったという側面もあるでしょう。
これはとてもよいことです。
効率化という視点を強く持つように変わりました
勤務時間を短くし、残業なしで売上は前年対比130%。
こんな結果になるなんて予想していませんでした。
素晴らしい結果を見て、みんなを褒めました。
知り合いは、この事実で講演ができるんじゃないかと言ってましたが、労働集約型のクリエイティブを行ううちのような業態で、他社の状況は調べるすべがないので、業界全体の状況はわかりません。
じゃ今まではどうだったか?
受託型のビジネスのため、常に効率化(作業時間)と品質(クライアント満足)の両方を追求する中で、クライアント対応していくと、つい時間が長くなってしまっていました。
これはどこの会社も間違いなく同じ状況でしょう。
4月より前の2年間、会社全員の1日の平均残業時間を計算して出してみたら、2時間弱でした。
2時間弱は多くはない数字ですが、詳細に見ていくと当然ながら人により凸凹しています。
残業を多くやるスタッフは決まっていて、それは今後の課題でもあります。

今までの働き方は何だったんだろう?とも思います。
会社にいる時間が長くても、結果の数字にはそれは反映されない。
その理由は、クリエイティブで効率的に働くことを求めていなかったことに他ならないと思います。
クリエイティブは時間に捕らわれない職業、という前提で考えていたことが大きいでしょう。
(この考え方が該当するのは、技術を持ったベテランを指します。)
またやってみて強く思うのは、短い時間で結果を出すことは、本人のスキルに他ならないと言うこと。
ここまで、どちらかと言えば最終アウトプットのクオリティだけを追い求めて、そのスキルを身に付けてもらうことを最善の指導としてきました。
しかし、それよりももっと重要な、大前提で保有すべきスキルは、決められた時間内で確実な結果を出す技術にあることを強く痛感しています。
このスキルを身に付けるためには、本人が強い意志を持つことが大前提であり、業務をタスクに分解できる技術と訓練、それに普段の行動学にあると思います。
今後全員がこれを避けては通れません。

色々書きましたが、今はとてもよい状況です。
この状況がいつまで続くかわかりません。
でもできるだけ、できるだけ長く続けたいと思っています。
他にもやらなければいけないことが見えてきて、まだまだやることがたくさんあります。
これからも続けていく努力を怠らず、みんなと共によい環境を作っていきたいと思います。

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松本知彦 Tomohiko Matsumoto

東京新宿生まれ。
漫画家の父親を持ち、幼い頃より絵だけは抜群に上手かったが、
働く母の姿を見て葛藤し、美術を捨てて一般の道に進むことを決意。
しかし高校で出逢った美術の先生に熱心に説得され、再び芸術の道に。
その後、美術大学を卒業するも一般の上場企業に就職。
10年勤務ののち、またしてもクリエイティブを目指して退社独立、現在に至る。

  • 趣味:考えること
  • 特技:ドラム(最近叩いていない)
  • 好きなもの:ドリトス、ドリフターズ、
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