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ソール・ライター再び これは行くべし

本
Aug 14,2020

緊急事態宣言下で、会社が3か月間リモートワークを導入している時、皆さんご存知のブックカバーチャレンジのバトンが僕にも回ってきました。

お気に入りの本のカバー写真を5日間連続でSNSにアップして、誰かにバトンを渡すというあのチェーンメールです。

仕事として本に触れる機会は多いものの、自分の番が回ってきて、はて何をアップしようかなと。

そんなとき3日目か4日目にアップしたのがソール・ライターの作品集でした。

自分が持っているのはフランス語版です。

60年代のNYで活動したライター、カッツ、ジャッドの3人
以前ソール・ライターの名前は聞いたことがありませんでした。
2017年に渋谷のBUNKAMURAで日本初の展覧会が開かれたときに会場に足を運んで、彼のファンになりました。
ライターは、1960年代のNYで、ハーパーズバザールやヴォーグなどのファッション誌で写真家として活躍。
60年代のNYといえば、現代美術の中心地であり、ウォホールやポロックが活躍した場所。
僕の好きなアレックス・カッツやドナルド・ジャッドも、同じ時代にNYで活動していました。
なので、ブックカバーチャレンジでは、カッツとジャッドも入れて、同時代の作家の画集3冊をアップ。
どれだけの人が、これを見て共感してくれたかわかりませんが、僕の好きな60年代のNYの3人というテーマで画像をアップしたのでした。
初期のカラー写真だけを集めたSAUL LEITER「Early Color」
この「Early Color」という作品画集では、MAD MENに出てくるような60年代の街の情景が、美しいカラーフィルムで切り取られています。
ライターは画家を志していただけあって、作品は極めて絵画的であり、遠近感を強調した表現は日本の浮世絵からの影響が強く表れています。
静かに冷静に対象を見つめる視点がありますが、そこからは60年代のNYの喧騒が伝わってきて、内なる静と情景の動のバランスは、ちょっとエドワード・ホッパーとの共通性もあるように感じます。
2017年に開かれた展覧会の会場には、モノクロとカラーの両方が展示されていましたが、カラーの方が断然よいと思った。
なので、カラーだけを集めたこの作品集を購入した、という理由があります。
「Haircut」1956
「Woman Waiting」1958
「Don’t Walk」1952
左「Coachman」1957 右「Kutztown」1948
最初の展示が好評だったようで、今年2020年の1月から3ヵ月間、続編として展覧会の第2弾が同じくBUNKAMURAで開催される予定だったのですが、、、
残念ながらコロナで中止になってしまいました。
コロナのために、展示される予定だった作品をNYに返却することもできず、日本でそのまま大切に保管していたようです。
それらを今回再度展示する企画が決定。
いまBUNKAMURAで展示が開かれています。
階段の滑り止めが削れてなくなっているディテール
これは必ず見に行きたいですね。
60年代特有の何とも言えない雰囲気、日常を切り取った構図、都市で生活する人々の様子。
機会があったらあなたも是非いかがでしょう?

「永遠のソール・ライター展」
7/22~9/28月曜まで
BUNKAMURA ザ・ミュージアム
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/20_saulleiter_encore/

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松本知彦 Tomohiko Matsumoto

東京新宿生まれ。
漫画家の父親を持ち、幼い頃より絵だけは抜群に上手かったが、
働く母の姿を見て葛藤し、美術を捨てて一般の道に進むことを決意。
しかし高校で出逢った美術の先生に熱心に説得され、再び芸術の道に。
その後、美術大学を卒業するも一般の上場企業に就職。
10年勤務ののち、またしてもクリエイティブを目指して退社独立、現在に至る。

  • 趣味:考えること
  • 特技:ドラム(最近叩いていない)
  • 好きなもの:ドリトス、ドリフターズ、
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