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いま隣の幡ヶ谷が熱い!

東京
Nov 05,2020

代々木上原についての記事は、今まで何度か書きました。

どんどん変わっていく街、それをみんなはお洒落な街だと言いますが、

消費の激戦区になって、消えていく地元のお店を見ていると寂しくなります。

かつての代々木上原は、グッドタウンドーナツとNODEができた時に終わりました。。。

先月幡ヶ谷にオープンしたフリーマンズ食堂。外国人たくさん。
最近では、ミシュランの星を持つレストランSIOができて(ロゴデザインは水野学)、徒歩圏外からやってくる人がさらに増えたように思います。
ミシュランつながりだと、イタリアンのイルプレージョ、とんかつ武信、鰻の鮒与、
そして初めてラーメン屋でミシュランの星がついたJapanese Soba Noodles蔦も巣鴨から代々木上原に移転してきました。
できた時は1500円のラーメンを食べるために、外国人が毎日行列を作り、、、。
萌え断サンドイッチで一世を風靡したポタスタ、We are the FARMは、お二人が結婚して閉店したけど、按田餃子は今も毎日のように並んでます。
谷尻誠のやってる社食堂もまだ人気のようだし。
肉専門店UEHARA MEATが5月にオープン、他にもイタリアンのKAIKI、寿司のはなぶさや(おすすめ)、寿司勘の跡地には中華のREIなどなど、相変わらず新店舗が立て続けにできてます。
しかし、それでもグッドタウンドーナツとNODEができた頃よりは、落ち着いてきたんじゃないのかな。
その理由はたぶん、物件がないことが大きいです。
商店街と呼べるほど店がなく、商業施設もないため出店する場所がない。
熱いパンブロガーが集うカタネベーカリー。クリームチーズデニッシュ200円で良心的。
そんな代々木上原の状況を尻目に、飛び火して熱くなってきたのが隣の駅、幡谷です。
幡谷は良い意味で昔ながらの私鉄沿線の街で、長い駅前商店街があって物件もたくさん。
最初に火をつけたのは、カタネベーカリーでした。
パンブロガーで知らない人はいないパン屋。
できた直後はパッとしませんでしたが、店の2階に住んでいる利点を活かし、店の地下で早朝からカフェを開いた頃には大ブレーク。
カタネを目指してやってくるパンマニアが増えた頃、同じく代々木上原にマンマーノも開店しました。
1つ隣の代々木公園にある365、逆方向の隣、駒場にあるルルソールへとパンのブームは拡大し、代々木上原近辺はこの3店舗の点を結ぶ三角形、熱いデルタ地帯となったのでした。
いつの間にか出来てた、おにぎり専門店一食
カタネに人が集まり出した少しあと、パドラーズコーヒーが幡谷に移転してきます。
これまたポートランドのコーヒーを出す、スカしたコーヒースタンド。
リトルナップも代々木公園から2号店を出して参戦。
奥渋から代々木上原を経由して、カタネからパドラーズという、お約束の巡回コースができたのでした。

カタネ人気にあやかって、カタネの隣にはレトロ雑貨のアコテ。
さらに隣には今年オープンしたおにぎり専門店の一食。
代々木上原方面から幡ヶ谷を攻める場合、巡回コース沿いに次々とお店がオープンしています。
いつもナイスなセレクトのELLA records。
こ、こ、この値段!!!!!!え??
家にある同じレコート、聞き倒しです。

こちら日本人アーティストtofubeatsによるカバー

セオリー通りに、巡回コースを通って幡ヶ谷の商店街に出ると、まず中古レコードのELLA records。
ここのセレクトはとても良いです。
行くと何枚も買ってしまう。
その中で、ある1枚を見つけましたが、、、、えっ?
この空間見たら、意識高い系の女子は吸い込まれていきます。
さらに幡ヶ谷駅方面に足を進めると、つい最近(2020年8月に)オープンした、こんにゃく寿司とかき氷の店KON。
熊本の食材で揃えたメニューもそうですが、古民家を改造した店舗の内装もめちゃ意識高い系。
もーーーこういう店、ホントにスカしてて、代々木上原近辺ならでは。
KONの向かいには、毎週チーズケーキを求める人の長い行列ができるフランス洋菓子店Equal。(ある事情により今は閉店中)
この店は代々木公園の駅前にある、これまた業界人とスカした人しかいないw フレンチPATHのパティシエのお店。
デルタ地帯の三角形内にある店は、やはりつながっているのです。
ブルペン。ここからグイグイ幡ヶ谷の変化が始まりました。
先に進んで銭湯を超えると、ニーハオ餃子の1階には冒頭で紹介したオープンしたばかりのフリーマンズ食堂。
その先には家具屋のブルペンがあります。
目黒通り沿いの家具屋ACMEの元スタッフたちが開いたお店ですが、パドラーズコーヒーの姉妹店らしい。
彼らは、代々木上原にあるホテルtefu yoyogi ueharaの内装も手掛けたりして活躍してるんですが、この家具屋ができたあたりから幡ヶ谷が一気に注目され、ポパイでも特集が組まれるようになりました。
隣には新代田から移転してきたギャラリーコミューン。
この場所は以前、1951年に開店した文房のアビーがあった場所。
長く地元に親しまれてきた店は消え、新しいビジネスで消費を牽引するショップに変わっていく。
時代とは言え、落差がありすぎて寂しくもあり。
ブルペンの隣にはギャラリー。それまでアートの香りはまったくしない街でした。
巡回コースは幡ヶ谷駅到着で終わりですが、おまけで紹介しちゃいます。
駅を過ぎてそのまま甲州街道を渡ると、そこには創業からなんと100年の歴史を持つ時計のYOSHIDA。
パテック・フィリップ、オードマ・ピゲ、ウブロの正規販売代理店として、日本で一番多く在庫を持っているお店。
スゴイですよ、ココ。
火事になったら大変だろうなぁ。
日本中からマニアがやってくるヨシダ。他で高級レストランも経営。
甲州街道の脇を入ると40年間営業している駄菓子のひまわり。
その先には和風スパゲティのハシヤ。
1972年にオープンし、日本のオリジナルスパゲティの文化を作ったともいえるお店。
代々木公園の本店は惜しくも閉店してしまいましたが、その味がここで味わえます。
デルタ地帯から少し外れても話題には事欠かない幡ヶ谷。
こういう古い店は、ずっとやってて欲しい。

ということで、
他にもチョコボール向井(知ってる人は知っている)のお店や、ウルトラマンの数々の主題歌を作曲して自ら歌った人のボイススタジオなどなど。
色々あるんですが、とにかく熱い幡ヶ谷。

休日に渋谷から代々木公園を通って、デルタ地帯を回るデイトリップ。
ミシュランから昭和の名店まで、巡回コースに点在する新旧のお店を巡ってみるのも良いかもですよ。
日本のスパゲティ文化を支えたハシヤ幡ヶ谷店。タラコとイカとウニが定番。

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松本知彦 Tomohiko Matsumoto

東京新宿生まれ。
漫画家の父親を持ち、幼い頃より絵だけは抜群に上手かったが、
働く母の姿を見て葛藤し、美術を捨てて一般の道に進むことを決意。
しかし高校で出逢った美術の先生に熱心に説得され、再び芸術の道に。
その後、美術大学を卒業するも一般の上場企業に就職。
10年勤務ののち、またしてもクリエイティブを目指して退社独立、現在に至る。

  • 趣味:考えること
  • 特技:ドラム(最近叩いていない)
  • 好きなもの:ドリトス、ドリフターズ、
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