談話室松本をリニューアルしました。
これまでの談話室松本はこちらからチェックできます

  1. top
  2. ファッション
  3. 英国、マッキントッシュ、チャーチ、スメドレー

英国、マッキントッシュ、チャーチ、スメドレー

ファッション
Aug 19,2021

夏が来~れば、思い出す~

そうです!夏が来ると思い出すのが、ジョンスメです!!

え?ジョンスメ?

そう、ジョン・スメドレーなのです。

ジョンスメへの愛だけで描いた絵です。
1784年創業。
英国生まれで、今もスメドレーファミリーによって経営されている老舗ブランド。
なんと、230年以上も続くブランドなのです。
スメドレーと言えば、素材に使用されているSEA ISLAND COTTONです。
最高級天然素材である海島綿。
シルクのような光沢とカシミアのような肌触り。
これが堪らなく素晴らしい。
これが90年以上愛されるアイコンモデルのISIS
今でこそ、スメドレーのようなハイゲージのニットは色々なブランドで売られるようになりましたが、以前は他社の追随を許さない、唯一無二のクオリティを誇っていました。(今もだと思いますが)
1度着たら忘れられない、あの上質な着心地、ソフトな伸縮性、滑らかな肌触り。
代表的なアイテムは、なんと言ってもポロシャツ。
スメドレーのポロシャツにもいくつか種類がありますが、1930年代に誕生して90年以上ヒットを続けるISISがアイコンモデルです。
ウェストンのローファーみたいなもんですね。
3つボタン、クラシックな長い襟、長めの袖と着丈、袖と裾がリブになっているゆったりとした作り。
一方で、あまり汗を吸わない英国産の海島綿は、湿度の高い日本の夏にはあまり向いていません。
初夏は最高ですが、真夏に着ると暑いのです。
それに家で洗えないので、1度着たら毎回クリーニングに出さなければならない。
ラコステを代表とする鹿の子のポロの方が、さらっとしていて涼しいし、汗も吸う、家の洗濯機でガシガシ洗えるからよっぽど使い勝手がいい。
ラコステの方が、本来ポロシャツが持つスポーツアイテムとしての機能性が備わっているのです。
それでも、スメドレーのポロをあえて、1番上の第1ボタンまでしっかり締めて、逆説的に日本の夏に着るのが好きでした。
機能だけで選ばないという行為が好きだった。
20代前半で最初にスメドレーに袖を通した時の、あの天にも昇るような体験。
スポーツアイテムとしてのポロシャツの概念をひっくり返された体験。
それから、スメドレー以外にはもう戻れなくなりました。
後発で色々な種類のカタチが出てきました。
あの時から、スメドレーを何枚着たことだろう。
以前、銀座のみゆき通りに、ルノアール洋品店という小さなお店があって、スメドレーを買うならそこへ行くしかありませんでした。
百貨店やセレクトショップにも一部置いてありましたが、圧倒的に数が少なく、また年間を通して扱っていないので、色々な種類を見たいなら銀座のルノアール洋品店に行くしかなかった。
そこで買うと、紙の会員カードにスタンプを押してくれるのも楽しみでした。
ルノアール洋品店が、日本のスメドレーの直営1号店だったと後で知ることになるのですけど。
名前は変わりましたが、ルノアール洋品店はスメドレーの専門店として今も同じ場所にあります。
同じに見えて、襟の形、ボタンを留める糸穴の数、袖と腰のリブありなしが違います。
繊細で素晴らしいクオリティの製品は、車でも何でもメンテにお金がかかるものです。
クリーニング屋に出してケアをしていたとしても、悲しいかなスメドレーも洗濯をしていくうちに生地がくたくたになってきます。
大事に着ていても、それは避けられません。
今まで20着くらい着てきたんじゃないかな。
手放したものも多いですが、初期の頃に買ったものは何点か手元に残しています。
ロゴが数年単位で目まぐるしく変わり、その度にガッカリすることが多く。
初期の頃に買ったロゴのデザインが一番好きです。
モケモケクタクタになってしまってますが、お気に入りのロゴがついたポロシャツを今でも愛用しています。
30年くらい前のポロシャツです。
このロゴを使っていた時のポロが大好きです。
あまりに好きなので色鉛筆で描いたロゴ
ロゴ色々。下の2つは同じに見えて、左は素材名がBoldになってます。
世の中にある3つボタンのクラシックなポロシャツは、すべてジョンスメがルーツでしょう。
単体で着ても、ジャケットの下に来ても様になる(もう今はジャケットも着ませんけど)
それには理由があるのだと思います。
ラコステを初めとする鹿の子ポロはみんな首元が2つボタン。2つボタンの方がスポーティに見えます。
シャツのロールスロイスと呼ばれるターンブル&アッサーのシャツで、バレルと呼ばれる袖のボタンが、必要もないのに必ず3つであるように、ジョンスメの首元のボタンが3つであることは、ジャケットを着た際の見え方に大きく影響します。
襟の形もそうですね。
今のスメドレーには2つボタンのポロもあったり、着丈を短くしたモデルも出しているのですが、まったく興味がわきません。
やっぱり、ゆったりとした着丈の長い3つボタンISISであるべきだと思うのです。
それがまた今、クラシックのゆったりしたサイズ感のトレンドともシンクロしていて新しいと感じます。
それは決して、スメドレーがトレンドに合わせてサイズ感を変更したわけではなくて、あくまで今のトレンドがクラシックなサイズ感に回帰しているということですが。
本当にスメドレーが好きでした(悲しいけど、少し過去形…)
さてさて、今ジョンスメは、日本企画で藤原ヒロシとコラボして商品を作っているようです。
藤原ヒロシとジョンスメって何だかイメージが違うようにも思うのですが、
そして、藤原ヒロシを知っている人って、40オーバーがメインで、かなりのカルチャー寄りの人だと思うんですけど、ブランドが求めるターゲットはそこと一致してるのかな?と思ったりします。
(誰もピカソのDJ時代も、いとうせいこうと組んでいたタイニーパンククのことも、小泉今日子と同棲してたことも知らないでしょうw)
でも歴史あるブランドをストリートに向けるっていうのは、今みんなやってる手法ですからね。
ヴィトンも、バーバリーも、みんなストリートに接近です。
じゃ藤原ヒロシじゃなかったら誰?って聞かれても考えちゃいますけど。
でもどうあれ、230年もの歴史を持つジョンスメが、また新しく多くの人に知られて、愛されるのはよいことだと思います。

SHARE THIS STORY

Recent Entry

松本知彦 Tomohiko Matsumoto

東京新宿生まれ。
漫画家の父親を持ち、幼い頃より絵だけは抜群に上手かったが、
働く母の姿を見て葛藤し、美術を捨てて一般の道に進むことを決意。
しかし高校で出逢った美術の先生に熱心に説得され、再び芸術の道に。
その後、美術大学を卒業するも一般の上場企業に就職。
10年勤務ののち、またしてもクリエイティブを目指して退社独立、現在に至る。

  • 趣味:考えること
  • 特技:ドラム(最近叩いていない)
  • 好きなもの:ドリトス、ドリフターズ、
    青山ブックセンター