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スキンケアブランドの新規ブランド開発 その1

仕事
Nov 25,2021

寒くなってまいりました。

しかし寒くなったと言っても、もう12月だというのに、まだコートを着てないという、

子供の時には11月にはもう冬服だったのでは?

大学の時でも11月最初の祭日に行われる学園祭の時には、ウールのダッフルコートを着ていたことを思い出します。

しかも、今のリバーのような薄い仕様ではなく、重いダッフルコートです。

今回は男子である自分が女子のスキンケアを考案する仕事
寒くなると、肌の手入れが気になる季節になってきますね。
そんなわけで今日の記事は、40代女性向けのスキンケアについての内容です。
40代の女子といえば、女盛りでアクティブ、ママであっても元気に色んなことをバリバリやる世代。
20代30代で色々なモノを経験してきたけど、まだまだやったるぞと、やる気溢れる女子。
大手企業に勤める旦那にぶら下がりながらもギラついた「VERYな女子」もいるけれど、一方でワークショップ大好きな「カサカサリネン女子」もいる。
新しいクライアントから提供されたペルソナはこんな感じです。
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・42歳女性
・既婚 子供10歳
・見た目を気にする、オシャレな人
・品川区在住
・人に会う仕事
・自分の時間がある
・ブランド好き
・ヨガ、ピラティスに通う
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めちゃいますよね、こういう人。
そういうターゲットが使う、スキンケアブランドの新規立ち上げを依頼されました。
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・手取り20万
・月1.5万をスキンケアにかける
・クレンジング、洗顔、化粧水、美容液、クリーム トータルで36,200円
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最初クライアントからこの情報を聞いた時は、この金額が高いのか安いのか、スキンケアをしない自分にはまったくわかりませんでした。
しかし、スキンケアのラインナップを購入して使い切るまでは、だいたい2ヵ月らしく、2ヵ月で3万もかけるってなかなか高いのではないかと。
クライアントからもらったお題はこれです。
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肌の悩みを抱える40代の女性に向けて、
天然成分、高機能、高品質、高濃度のスキンケアブランドを立ち上げたい
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このテーマに対し、スキンケアのことを調べる前に、まずターゲットとなる40代女子ってどういうクラスターに分けられるのか調べてみました。
調べてみたと言っても、ほとんど全部自分の妄想ですがwww
仮に5つの集団にカテゴライズしてみました。
この資料を作るのにも、相当な時間がかかりましたが、惜しげもなく公開しちゃいます。
まぁ松本フィルタを通してなんで間違っているかもしれませんしね。
最後に親和性の高いフォントのデザインに落とし込んでいます。

A モード・ハイエンド
B ナチュラル・オーガニック 
C コンサバ・カジュアル 
D コンサバ・ラグジュアリー 
E トラッド・カジュアル

まずモード・ハイエンド
言ってみれば、海外高級ブランドを愛するVOGUEな女子です。
10年前までたくさんいたのですが、今かなり減少してしまいました。
今なら、オルセン姉妹のTHE ROWを着ている人たちですね。
普通のセーター1着15万ですからね。ビックらこきます。
モノトーンと無地の服を身に付けていることが多いように思います。
デザインはもちろん、ファビアン・バロンでDidotでしょう。
モード・ハイエンド
次にナチュラル・オーガニック 
いわゆるカサカサリネン女子ですね。
焼き菓子が好きです(あくまで妄想ですw)
ペルフォネンが好きで、身体のラインの出ない丈の長い麻のワンピースを着ています。
初級の入口は無印とボーダーシャツ、上級はヤエカのチノパンです。
もちろん北欧も通ってて、自宅では自分でパンを作っているかもしれません。
家にウェグナーの家具はないけど、ライトはポールセン率が高そう 笑
デザインは食とオーガニックをイメージさせるボタニカルや手描きです。
ナチュラル・オーガニック
Cはコンサバ・カジュアル
このクラスターがマスと呼べると思います。
セレクトショップでよく買い物もする女子たちで、OLでありながらスニーカーを履いている。
その中でも細かく見ると、いくつかのグループに分かれますが、クリーンで抜け感もわかっているし、スポーツミックスのトレンドも心得てます。
パタゴニアや西海岸、以前はセリーヌの鞄でしたが、近年はJM Davidsonを持つヨーロッパ勢もいます。
親和性のある書体もクリーンで可読性が高いシンプルなもの。
コンサバ・カジュアル
いまや絶滅危惧種に指定されているのが、コンサバ・ラグジュアリー 
WHOも出てきそうな勢いで、佐渡島のトキレベルでどんどん減っています。
そもそもワンピースにハイヒールという昔なら鉄板と言われてきた、すべての男子が憧れるお姉さん系の定番スタイルなのですが、男子の熱烈なラブコールがあるのに、まったく支持が得られません。
そしてキャリア系でもあって、下手をすると腕を通さずにカーディガンを肩掛けします。
でもお姉様に来週末はアマネムでゆったりお湯につかるのよ、なんて言われると、男子は引いちゃいますよねw。
書体もクラシックで、エレガント。
コンサバ・ラグジュアリー
最後はトラッド・カジュアル
スカートをはかない代わりに、ニット帽をかぶっている女子たちです。
このクラスターは近年増殖傾向にあります。
カサカサリネン女子とも一部共通するところがありますが、こちらの方が精神世界までは行かずに表層で踏み留まってます。
近年のトラッドブームに乗って、時にはIVY、時にはガーリーな格好、まぁ昔のオリーブに近いです。
女子のアイビーは個人的には可愛くて好きですけどね。
カルチャー系で、文房具や活版が好きな人が多い印象。
トラッド・カジュアル
今回新しく立ち上げるスキンケアブランドが狙うメインターゲットは、コンサバ・カジュアルと定義付けしました。
ただアーリーアダプターの要素として、モード・ハイエンドの要素も入れる必要がある。
プランする上での定義は、モード・ハイエンド1×コンサバ・カジュアル9ぐらいの割合で考えることにしました。
ここ最近は世代別ではなく、マインド重視になっていますが、それでもこうしたカテゴリー分けでマインドに探る分析は有効だと思っています。
各ターゲットに該当するスキンケアのデザインをプロット
今回のプロジェクトで狙うターゲットのイメージ
ということで、真面目に解説すると堅くなるので、ちょっと面白要素も入れつつ説明しましたが、このようにターゲットを分析していくこと=相手を知ることは、プランニングする上でとても重要なフェーズだと考えています。
特に女子に向けた商品の仕事をするならば、男子であっても対象となる女子のことを知らなければデザインもできないと思います。
何でもそうですね、知らないジャンルの仕事をするには、ターゲットを深く知らなければなりません。
次回からは、実際にプランしていくプロセスについて解説していこうと思います。

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松本知彦 Tomohiko Matsumoto

東京新宿生まれ。
漫画家の父親を持ち、幼い頃より絵だけは抜群に上手かったが、
働く母の姿を見て葛藤し、美術を捨てて一般の道に進むことを決意。
しかし高校で出逢った美術の先生に熱心に説得され、再び芸術の道に。
その後、美術大学を卒業するも一般の上場企業に就職。
10年勤務ののち、またしてもクリエイティブを目指して退社独立、現在に至る。

  • 趣味:考えること
  • 特技:ドラム(最近叩いていない)
  • 好きなもの:ドリトス、ドリフターズ、
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