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万引き家族と美術大学

音楽
Apr 18,2019

今日は、東京多摩地区はカルチャー震源地の番外編 その1です。

ここまで、多摩地区の音楽シーンを4回に渡って書いてきましたが、あまりにマニアックだからなのか 汗

ほとんど皆さんから共感が得られませんでした 笑!!

まぁね、、モッズとかガレージって言っても、ほとんどの人が触れないイカれた音楽ジャンルですからね。。。

特にネオGSのブームとかホントにマニアック過ぎますww

タイトルの通り、多摩地区だけの現象だったわけですが、その中からブルーハーツやオリジナルラブ、フリッパーズギターなどなど、渋谷系と言われるバンドの多くが出現したという事実を見逃すな、多摩地区はカルチャーの震源地だ!

というのが、このシリーズ記事を書く背景にありました。

しかし、多くの人にとっては、まったく重要ことではないんです 笑

20歳くらいの時のバンドのメンバー。
さて、僕がリリー・フランキーに初めて会ったのは、19歳の時です。
万引き家族でカンヌまで行った彼を見ていると、よくもまぁ、あの人がここまで来たもんだなぁという感慨深いものがありますw
僕と彼は、同じ美術大学の同級生でした。
それまで僕は、このシリーズの記事にも書きましたが、モッズの友人に誘われて、モッズバンドをやってましたが、大学2年の時に、リリー・フランキーに誘われて一緒にバンドをやることになりました。
正直言うと、リリー・フランキーと呼ぶのには、相当に抵抗あるのですが(普段は本名で呼んでいるので)、もう今や芸能人なのでここではそのように呼ぶことにします。
お互い19歳で始めたバンドは、その後38歳まで、なんと20年近く続きますが、色々な理由により解散?停止?しました(理由の詳細は色々問題あるので省略ww)
赤いジャケットと白いパンツはクレージーキャッツからの引用。
当時通っていた美術大学では、毎年芸術祭(通称芸祭=普通の大学で言う学園祭)が11月に3日間開催されるのですが、学生が運営する模擬店がたくさん出て、当然大学1年の18歳から酒も飲み放題で、東京にある大学の中では一番消費される酒の量が多い大学として知られており、色々問題も起きたけど楽しい時代でした。
その芸祭で、500人が入れる大きな会場(実は学食)で開かれるダンスパーティというのが毎年あって、
それにはオーディションを通過した6バンドしか出場できないという縛りがありました。
音楽系のサークルは、軽音楽部、ロック研究会、サウンド研、ジャズ研という4つが校内にありましたが、美大だけあって各サークルに所属しているバンドも数が多く、オーディションを通過するのもそこそこな倍率だったように思います。
オーディションというのは、学生たちの前で演奏する公開オーディションで、音楽サークル関係者による投票でした。
僕とリリー・フランキーが組んでいたバンドは、大学2年から毎年このオーディションを受けて通過し、選ばれた輝かしいバンドとして(笑!)ダンパに出ていたんです。
入場料を払わないと入れないイベントで、出演する時間は夜でした。
そしてダンパに出るバンドに選出されると、VIPというビデオアートの制作サークルが(美大ならでは!)撮影するプロモーションビデオに出演できる年もありました。(同級生だったVIPの部長は現在多摩美の教授!)
その貴重な映像が見つかったんです!!!


しっかし当時のVHSって画質悪いわぁ

恥ずかしい 笑
正直な感想はそれしかないかなぁ
古着の赤いジャケットのスタイリング担当は自分でした。(元ネタはクレージーキャッツ)
カンヌ映画祭に登壇した俳優の、若き日の貴重な映像です。

卒業の記念に、4人でスタジオに入って、演奏した曲を収録したカセットテープを売ったことを思い出しました。
カセットテープっていうのがカワイイですが、当時はこの方法が一般的だったんです。
タイトルは「悲しいかい?」
家を探したら、このカセットテープもあった!!!!
カセットと一緒に販売したブックレットもありました。
どんだけモノ持ちいいんだよ 笑
イラストは現在、京都の芸術大学で教鞭をとっている都築潤教授です。
潤ちゃんも今や大学教授ですからねぇ。
みんな出世しました。
みんなで作ったカセットテープ「悲しいかい?」を販売。
当時このバンドで演奏していた曲が、ある日「おでんくん」のテーマ曲として、NHKのTV番組から流れてきた時には本当にビックリしました。
絵本の「おでんくん」は、彼のお母さんが亡くなった時の香典返しとしていただいたりして、もちろんその前から知ってましたが、まさかテレビの主題歌にバンドの曲を使っているとは・・・
「おでんくん」のテーマ曲は、AVEXからCD化され、たまたま友人がその制作担当だったことから、うちにも送られてきました。
CDには踊りの教則DVDもついていて、本庄まなみが歌う曲にあわせて、うちの子供たちが家で踊っている姿を見た時は、、、う~ん。
その曲を演奏していた時のまったく世間を知らない大学生の青い自分と、すっかりオヤジになって家庭を持っているユルい自分が交差して、かなり複雑な想いがこみあげてきたのでした・・・・汗
自分が20歳の時に演奏していた曲で、まさか自分の子供が踊るなんて、、、夢にも思わない光景でした。


東京多摩地区はカルチャー震源地1の記事はこちらから↓↓
https://www.dig.co.jp/blog/danwashitsu/2017/03/post-7.html

東京多摩地区はカルチャー震源地2の記事はこちらから↓↓
https://www.dig.co.jp/blog/danwashitsu/2017/11/2-4.html

東京多摩地区はカルチャー震源地3の記事はこちらから↓↓
https://www.dig.co.jp/blog/danwashitsu/2018/12/3-1.html

東京多摩地区はカルチャー震源地4の記事はこちらから↓↓
https://www.dig.co.jp/blog/danwashitsu/2018/12/4.html

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松本知彦 Tomohiko Matsumoto

東京新宿生まれ。
漫画家の父親を持ち、幼い頃より絵だけは抜群に上手かったが、
働く母の姿を見て葛藤し、美術を捨てて一般の道に進むことを決意。
しかし高校で出逢った美術の先生に熱心に説得され、再び芸術の道に。
その後、美術大学を卒業するも一般の上場企業に就職。
10年勤務ののち、またしてもクリエイティブを目指して退社独立、現在に至る。

  • 趣味:考えること
  • 特技:ドラム(最近叩いていない)
  • 好きなもの:ドリトス、ドリフターズ、
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